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ブログ5 ザ 美術骨董ショー

 現在、東京プリンスホテルでは、「 ザ 美術骨董ショー 2021(The Japantique show 2021) 」が開催中です。 古美術から現代美術まで、あらゆる美術品を展示即売する美術ショーです。 毎年G.W.の5日間、日本を始め世界各地より選りすぐりの逸品が一つの会場に集合します。 5/1~5/5まで。 日によって、終わり時間が違うみたいなので、 公式HP を確認してくださいね。 去年はコロナの影響(一番目の緊急事態宣言)で、8月にずれ込みましたが、今年はいつものG.W.開催となりました。 多くのイベントが緊急事態宣言で中止や延期する中、開催できて本当によかったですね! もちろん会場は、入場者の制限をするなど、万全のコロナ対策を施して催しているそうなので、多くの方に安心してお楽しみいただけると思います。 多くのアート作品に触れて、心豊かな黄金週間をお過ごしください! さてさて、そちらに出展しているわけではないですが、私たち ギャラリー「Japan Art Prince」 も、同プリンスホテルB1階にて、営業中です! コロナ禍でなかなか自由に遊びにも出歩けない中ではありますが、美術骨董ショーにお立ち寄りの際には、帰り途「地下一階に降りて」是非お立ち寄りください。 何か欲しいモノが見つかるかもしれませんよ! ※当ギャラリーは5/4(火)・5/5(水)はお休みです。ご注意ください。 Japan Art Prince(JAP株式会社)

作品紹介6 マイセン

 この度、 当ギャラリー に、マイセンのコーナーがオープンしました。 コロナの影響で、オープンが遅れましたが、緊急事態宣言も解除され、この桜の季節にようやくお披露目の機会を得ました。 まず入口のショーウィンドウには、江戸時代の慶應年間に作られた「大きな古伊万里の花瓶」がお出迎え。 こちらが、マイセンコーナーの目印です。 この「古伊万里」は、中国の明から清へと時代が変わる時、ヨーロッパへ流れなくなった中国磁器に代わる絶好の品として、ヨーロッパへと輸出されることとなります。 ご存じの通り、初期のマイセンは、中国の磁器や日本の古伊万里の影響を受けて、誕生しました。 マイセンの磁器は、中国や日本の白磁に魅せられたザクセン公国アウグスト強王の命令で作られたのです。 マイセンの「親」のようなものですね。 室内には、マイセンの人形・食器を多数ご用意しています。 マイセンと言えば食器がすぐイメージされますが、人形は、300年近い歴史を誇るマイセン磁器の中でも特に重要なものです。 大きな人形は、各部分をそれぞれ別に作ってそれらを磁土でつないでいくなどして、時間をかけた繊細な手仕事で作られます。 マイセンの造形家や絵付け師は、食器とは異なった修業の後、専門家として、生涯を人形と共に過ごすと言います。 いわば人形は、マイセンの技術の粋の結集なのです。 当ギャラリー で、この神がかったマイセンの精緻な造形を、是非堪能してください。 Japan Art Prince(JAP株式会社)

作品紹介5 野田 正明

 以前、 別のページで「抽象的な絵は難しくない」というようなことをお話ししました が、それは、こういうことからもわかると思います。 点や線、形態は、「単なる点や線、かたち」ではなく、スピードやリズム、ウェイトなどがあるものです。 卑近な例を挙げると、マンガの「効果線」。 マンガに出てくる線は、「ただの抽象的な線」ではありません。 様々な動きや意識の集中などを雄弁に語ります。 スポーツ製品のメーカーのナイキのロゴマークを想像してください。 とても軽やかでスピード感を感じませんか。 絵で扱われるのは「数学に出てくるような抽象的な線分や図形」ではない、ということは、こういう日常的な例からもおわかりいただけるかと思います。 この野田正明さんの作品も、そうしたことを十分教えてくれます。 「野田の近作絵画は(中略)ドリッピングや吹き流しで彩られた背景の上に、色様々な多角形や多面体が散在して、(中略)カオスに思える。それらの形態はいくつもの発火点から爆発した感はあるが、ダイナミックな運動は強烈ではあるものの、けっして混沌ではない。」(『相克のエレガンス―野田正明の近作絵画』富井玲子 著 より) 色様々な多くの「かたち」は「そこにただ在る」のではありません。 互いにひしめき合いながら、エネルギッシュに活動をしているのです。 どころか、その多くの形態は、ややもすると絵から飛び出し来る勢いがあるのです。 野田さんが最初にとった表現は、版画だそうです。 70年代ニューヨークは版画ブームということもあり、才能ある版画家として活躍します。 しかし、次第にこの版画制作を苦痛に感じるようになります。 それは「自由でクリエイティブな行為」というよりも、「ルーティン的な機械的労働」に思えてきたから、だそうです。 そこで、より自由な表現を求めて、このような水彩で抽象表現主義的な作品を作り始めたということです。 ただし今「自由」という言葉を使いましたが、こうした抽象的な表現の作品は、観ている側からは「自由に何をやっても描いてもいいのだろう、正確な具象画を描くより簡単だ」と思われがちです。 しかし、実際に自分ででたらめに絵を描けばわかりますが、それでは「ただの落書き」になってしまいます。 作品としてそれを完成させることは、なかなか難しいことなのです。 これらの作品がそうならないのは、野田さんのプロ...

作品紹介4 ダグ・ウェブ

面白いもので、こちらの作品は、皆さん一瞥されると振り返り直し、二度見されます。 単なる風景写真だと思ったら、何かがおかしい…。 よく見ると細密に描き込まれた「絵」だし、何より「現実にはありえない風景」なのですから。 作者のダグ・ウェブ(Doug Webb)は、トルコのイスタンブール生まれ(1946年)。その後、アメリカはカリフォルニアに育ちました。 写真に見間違える程の緻密な描写は、彼が幼少の頃に端を発しています。 子どもの頃から写実的な描写に長け、やがて美術学校に進学しますが、ここで大きな転換点に遭遇します。 60年代半ば、時代は抽象芸術にスポットが当たっていたのです。 時代の潮流(抽象主義)と自分の写実的な芸術がそぐわなかったのでしょうか。彼はそこを一年で退学してしまいます。 その後数年のブランクを空け、彼に注目が集まりだすのは70年代になってからです。 現在では、1984年のロサンゼルスで開かれた「国際美術展」での金賞受賞を皮切りに、多くの個展・グループ展を開催。近年では大学で後進の育成にも当たっています。 さて、絵画で「ありえない風景」というと、絵画好きの方でしたら、サルバドール・ダリやルネ・マグリットに代表される「シュール・レアリスム」を思い浮かべるのではないでしょうか。 圧倒的な写実力を持ちながら、それが「時代の要求」とはならなかった。 しかし、それがむしろ、具象的風景ではない、抽象的な「超越した風景」との邂逅につながったのかもしれません。 しかも、そうした「現実にありえない風景」を描いたとしても、正確で密な描写技術によって「この風景はややもするとありえるのではないか?」と見ている人の認識をゆさぶる。 まさに「スーパー・シュールレアリスム」的な唯一無二の作風を完成させたと言えるでしょう。 彼は、眠りにつく直前の半覚醒の状態で浮かぶヴィジョンを基に、作品を作り始めるらしいです。 つまり、精神の無意識層にアクセスして、そこから作品のアイデアを引き出すということでしょうか。 アンドレ・ブルトンの自動書記を思わせる、まさにシュールレアリスム的なエピソードですが、それが超絶な写実的技巧で描かれるとこうなる。 皆さんも、 当ギャラリー で、ダグ・ウェブの「不思議な世界」を体感してみてくださいね。 Japan Art Prince(JAP株式会社)

作品紹介3 婁 正綱

  先日、ご来店されたお客様が、この作品を見てこうおっしゃられました。 「何か抽象画って、難しいのよね。」 ご覧になられていたのは、婁正綱の『和合No.95 No.96』。 ― 6歳から父親に教えられて書道を始めた彼女は、1979年12歳のとき中国政府の特別許可により中央美術学院に入学。14歳で中国書法家協会会員に選ばれるなど早くから天才的な才能を発揮し、多くの大会で入賞。 裏付けされた高度な技能、彼女独自の美的洞察力、深い素養をもって生み出されたシリーズ作品には『生命と愛』、『日と月』、『こころ』、『和と合』、『自然』、『万象』などがあります。 1986年より活動の拠点を東京に移し、書画・油彩・執筆と活動の幅を広げ、国内外での多くのグループ展・個展の開催はもちろん、著書も多くあります。 また2004〜2006年、テレビ東京の『こころの書』にレギュラー出演していたので、ご存じの方も多いでしょう。 彼女が生み出す書画作品は、中国水墨画の伝統と現代アートを融合させた作品として、世界で高く評価されています。 ― このとき、この絵の意味を解説するのをぐっとこらえて、「この絵から、お客様が何か感じ取ってくれたらいいな。」とただ思いながら、私は、そのお客様と一緒に、横並びに立ちただ眺めていました。 解説差し上げなかったのには、私なりの訳があります。 …私は小学校の頃、ある絵画教室に通っていました。 何を描いていたかは忘れましたが、何か遠くの山の上にある神社かお寺を描いていたと思います。 私は、その上の瓦を一枚一枚丁寧に描いていました。 すると、先生が私の絵を見て、私に妙なことを聞いてきました。 「あなたの目は、そんな遠くにある建物の瓦がしっかり見えるの?」 意味がわからず、とりあえず「はい」と答えました。 伝統的な日本家屋の屋根には、瓦がのっているに決まっているからです。 「そうかなあ?」と先生は私の手から筆をとると、せわしくパレットからいろんな色の絵の具をすくいながら、「先生には遠くのものはこう見えるなぁ」と、まるで「点」を打つように様々な色をのせていきました。 先生はそれ以上何も言いませんでしたが、よく考えてみると、そんな遠くの山の上にある家の瓦の一つ一つが肉眼でそんな細かく見えるはずありません。 仮に見えるとしても、(私は当時から眼鏡をかけていたのでなおのこと)「...

お知らせ2 営業時間変更について

 新型コロナウィルス感染症緊急事態宣言が2021年1月7日、首都圏1都3県に発出されたことに伴い、同年1月14日より、当ギャラリーの営業時間が変更となりますので、ここでお知らせします。 営業時間 10:30 ~ 17:00 通常、18:30までの営業ですが、短縮での営業となります。 また、営業曜日、営業時間等に変更が生じた場合は、お知らせ致します。 ご不便をお掛け致しますが、どうぞ宜しくお願い致します。 Japan Art Prince(JAP株式会社)

ブログ4 謹賀新年

 皆様、明けましておめでとうございます。 2021年が皆様にとって、よい年となりますようにお祈りしております。 とはいえ、新しい年を晴れ晴れしい気持ちで迎えたいところでしたが、大晦日や元日の街の閑散ぶりを見ると割り切れない気持ちになります。 別にコロナは、年が変わって雲散霧消したわけではありません。小池さんではないですが、コロナに年末年始も関係はありません。 むしろ、年末年始にかけてコロナに感染される方は増える一方(1月1日現在)ですから、新年に対する期待感よりも不安感が募る方も多いかと思います。 ただそれでも、私たちは生きていかないとなりません。 生活の営みを止めることが、「感染の恐怖」を上回る「生活の持続の困難さ」をもたらすことを、私たちは去年の「緊急事態宣言」下で知らされました。 外出自粛の中で、「人は人と関わりながら、社会を作り生活をしていくものだ」という当たり前のことを知らされたように思います。 厳しい環境下ではありますが、コロナへの正しい知識を基にしっかり感染予防をしながらも、今まで同様、皆様がご家族や大事な方と共に、新年を心安らかに迎えられることを願っております。 私たちは、アートを通じて社会貢献をする企業の一つとして、皆様の生活がより豊かなものとなるよう、今年も努めて参ります。 コロナ以前のようなスタイルでないかもしれませんが、以前と同じ志で、皆さんの潤い満ちた精神生活の一助となれるよう活動して参ります。 今年も、 JAP株式会社及びGALLERY Japan Art Prince をどうぞ宜しくお願い致します。 ※写真は 当ギャラリー にある 峯城伯雅 氏の『 くさ 』(油彩 F15号 1984)。画面中央下部には、草を食む「牛」が2頭います。今年は「丑年」なので載せてみましたが…。ちょっと牛が小さくて、見づらくてすみません(苦笑)。 Japan Art Prince(JAP株式会社)